映画「ゲット・アウト」あらすじ・感想・評価・考察【ネタバレ注意】
「ゲット・アウト」あらすじとラストの結末【ネタバレ注意】
1.白人彼女の家へ挨拶に向かう黒人彼氏の心境は複雑
主人公クリス(ダニエル・カルーヤ)はアフリカ系アメリカ人である。
ある日彼は、白人のガールフレンドローズ(アリソン・ウィリアムズ)に、一緒に実家に行って両親に挨拶してほしいと言う。
人種の異なるカップル。クリスは彼女の実家に行くことに少し戸惑っていた。
クリスは、なぜ黒人である自分を紹介したいのかとローズに尋ねる。
彼女は少し意味ありそうな顔をするが、両親は人種差別をするような人たちではない、楽しめるよと答えた。
彼は、彼女のお願いを受け入れて彼女の住む高級住宅街へ向かった。
実家に向かう道中、クリスの運転する車が鹿を轢いてしまった。
弾いた鹿を見た彼は、何か頭に引っかかるようだったが、何か思い出せない。
その時、現場に警察官がやってきてクリスに対して圧力のある態度で色々と質問していく。
その様子を見たローズは警察官に怒るが、クリスはその場を早く去りたかった。
二人はローズの家に到着すると、彼女の両親は二人を温かく受け入れてくれた。
ローズには弟ジェレミー(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)がおり、クリスは彼の存在を知るが話すことはなかった。
父親ディーン(ブラッドリー・ウィットフォード)は脳神経外科医だ。
彼は、クリスに家の中を案内してくれた。
その最中、クリスは喫煙家だとディーンに知られる。ディーンから催眠療法を受けると禁煙出来ると聞いたが、クリスは丁寧に断った。
家の案内が終わると、両親は明日パーティーがある旨を伝えた。
ローズは嫌そうにしている様子だったが、クリスは特に何も思わなかった。
その晩、クリスはタバコが吸いたくなり外に出ると、庭師で黒人男性ウォルターが家の外を一生懸命走っている。
またその様子を窓からメイドの黒人女性ジョージナがじっと見ていた。
この光景を見たクリスは怖くなり、母親のミッシー(キャサリン・キーナー)の部屋に逃げ込んでしまった。すると、心理療法家の彼女は、クリスに催眠療法を行った。
彼女の催眠療法により、彼は幼い頃自分の母親が車に轢かれて死んでしまったこと、自分は何もできなかったことを思い出した。
催眠療法の間、ミッシーはティーカップをスプーンでかき混ぜながら音を鳴らしていた。
2.白人たちの中にいる居心地の悪さを感じる黒人彼氏
次の日、クリスは目が覚めてタバコを吸おうとしたが、何故か吸いたいと思わなくなっていた。
昨日見た光景が気になり、ウォルターに尋ねたがただの運動だと言われる。
ウォルターと話している間に、招待客たちが続々と家にやってきた。
ディーンは招待客たちにクリスのことを嬉しそうに紹介していった。招待客のほとんどは白人でクリスにさまざまな質問をし、さらに体を触っていく。
彼は、黒人としての情報を得ようとする彼らの行為に疲れてしまった。
嫌気がさしたクリスは家の2階へ休もうと上がっていくが、その様子を招待客はみんな見ていた。
不穏な空気を感じたクリスは、友人ロッドに電話しようとするが携帯電話の充電が切れていたためかけられない。
メイドのジョージナに聞くと、掃除の時に充電器を抜いてしまったと謝った。
クリスは、昨日のパーティーでの出来事が不快だった、白人ばかりの中にいる時ストレスを感じた、と彼女に伝える。
その話を聞いていた彼女はまるで故障したロボットのようにノーノーといい、泣いていたかと思うと笑ってどこかへ行ってしまった。
クリスは、家の庭で年の離れた白人女性と結婚した若い黒人男性、ローガンと出会った。
彼は、この家で働くメイドたちと同じように感情がないように見えた。
また彼の雰囲気はまるで白人のようでもあった。
クリスはローガンを写真に撮ろうとするが、フラッシュを見た瞬間彼は鼻血を流しながら「ゲット アウト」と叫んでクリスを殴ろうとした。
混乱したローガンをミッシーは催眠療法で大人しくさせた後、彼は何事もないように振る舞い出した。
3.クリスが白人たちの商品となってしまう
クリスはローズと外の空気を吸いに家から出ていた。
家ではオークションが開催されており、そのオークションはクリス本人が対象となっていた。
彼を入札したのは、盲目の画商であるハドソンという人物だった。オークションが終わると招待客たちは帰って行った。
クリスが戻ってくると、ローズの両親やメイド、庭師たちはクリスの帰りを嬉しそうに待っていた。
その光景を見たクリスは、ストレスの限界を感じ、ローズに家に帰ろうと伝える。
ローズが帰る準備をして間、彼はロッドに家に帰る旨を伝え、白人女性と結婚した若い黒人男性ローガンについて話す。
するとロッドはローガンについて調べ、彼が行方不明の青年であることが分かったのだった。
ロッドは警察にそのことを伝えるが取り合ってもらえない。クリスは、ローズの部屋の奥に異なる黒人男性たちと一緒にいるローズの写真を見つけた。
奇妙に感じているとそこへ荷造りを終えたローズがやってきた。
クリスは一刻も早くこの家を去りたかったが、ローズが車の鍵を探し出す。
なんとか車に乗っても進まない車にローズを見ると車の鍵はは渡さないと言われて催眠術をかけられてしまう。
動けないクリスを家族が家の中まで運び、ソファに拘束されてしまう。一方でロッドは電話に出ないクリスを心配する。
結末.黒人の能力を欲しがる白人男性」
目が覚めたクリスは自分の前にテレビが置いてあることに気づく。
そのテレビからは、ティーカップをスプーンで鳴らす音が聞こえ、その音でクリスは体が動かなくなる。
テレビではローズの祖父が、自分は秘密結社を作り新しい催眠法を作り出したと言う。
言い終えるとまたカップをスプーンで音を鳴らし出し、それを聞いたクリスは意識を失った。
ロッドは何度もクリスに電話しているとそこにローズが出た。
ロッドがクリスの居場所を尋ねると帰ったというローズ。
一方クリスは何度もティーカップを叩くスプーンの音を聞かされて意識が朦朧としている。
ローズの父親ディーンと弟ジェレミーが手術の準備をしている。
パーティーの入札の時、落札した盲目の男性ハドソンはクリスの体が欲しかった。
今まで見えなかった世界をもう一度みたいと思っていたのだ。
白人たちはまた黒人の身体能力を欲しがった。
ローズの父親はこのような人たちの脳を若い黒人の脳に移植していたのだった。
ハドソンから脳を取り出そうとしている最中、クリスはその場へ車椅子で運ばれる。その時、クリスはジュレミーを殴りかかり、ディーンにも襲いかかる。
ミッシーが持ってきたティーカップも割ることで催眠にかからないようにした。
家から逃げ出すクリス。
外へ逃げ出した彼は、ローズに出会い首を絞めるがローズは謝るばかり。
これは、まだクリスを操ろうとしたからだ。
そこへ警察がやってくる。
ローズの首を絞めているクリスは、犯罪者となってしまうため手を上げる。
そこへ現れたのは、ロッドだった。
クリスはロッドに導かれ車に乗せられ、この場所を去るのだった。
映画「ゲット・アウト」の評価と感想
映画「ゲット・アウト」の評価は85点
いつまで経っても多くの問題が生じるアメリカの人種差別問題。
この作品では、白人、黒人のあり方がはっきりと描かれていました。
黒人彼氏の白人彼女との関係性や警察の態度、黒人彼氏の白人だけのパーティの居心地の悪さなどです。
白人の彼女、黒人の彼氏と聞くと何かが起きそうだと容易に想像できます。
今回の作品で興味深かったことは、白人たちが黒人たちの能力を羨ましく思う点です。
私たちは人種により得意なこと、苦手なことがあるということは確かだと思います。
優位な立場にいると考えられる白人が、黒人の得意なことを羨み欲しがる姿は今までにないと感じました。
白人マダムと結婚した若い黒人男性が“Get out!”出て行け!と言ってるのを耳にします。
頭が混乱しながらもクリスを助けようとする姿が見られて頭に残ります。
これがタイトルなのも納得できます。
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